「事業主貸」「事業主借」はどのような時に使用する?

個人事業主の方の仕訳相談の中で一番多いのが、「事業主貸」及び「事業主借」といったいわゆる「事業主勘定」をどのような場面で使用するかといった質問です。

個人の確定申告の事業所得を集計するにあたって、所得の区分ごとに集計するという所得税の計算の特質上、事業関連収支のみを抽出して集計する必要があります。その集計をするうえで、事業に関連する資産・負債・費用・収益は該当勘定科目にて処理し、それ以外の事業に関連する取引については、「事業主勘定」を使用することで、結果として事業所得(事業で発生した利益)を集計されます。つまり、プライベ-ト(事業関連収支以外のもの)収支については当該勘定を使用するということです。個人事業主は、法人のように役員報酬として自分に給与を費用計上できないので事業主勘定を使用することで、現預金の出し入れを行うことになります。

事業用現預金から現預金補填時→事業主貸勘定
事業用現預金以外から事業用現預金補填→事業主借勘定
事業主貸借勘定は決算時に集計し相殺後に元入勘定に集約される