生命保険の活用
さくら会計事務所は、日本生命・大同生命の募集代理店として生命保険を活用し、経営者の皆様が実際にどのくらいの規模の保険に加入すればよいかということを具体的な数字をもって「リスクへの備え」を総合的に勘案しご提案します。
単に保険のご紹介ではなく、リスクを正しく把握し税務上の取扱いや適正な保険の見直しをすることにより、過大な保険支出を押さえ、健全な会社運営を徹底したアフタ-フォロ-をいたします。
また、さくら会計事務所では過度な節税対策による保険の加入についてはお勧めしておりません。短期的な税金支出を抑える目的で保険の加入することは、そもそもの保険加入の趣旨から外れており、さらに将来的な税制改正の影響を受けるリスクがあるため、長期的な観点では不利益となることがあります。
所得税・住民税の節税と国民健康保険の減額
生命保険料控除制度の活用により、所得税の計算上最大12万円、住民税の計算上7万円が所得から控除することがです。
加えて、小規模企業共済やiDeCoに加入した場合には、その支払金額がそのまま控除額となりますので、無理のない範囲で生命保険等を活用することで賢く節税出来ます。
●年齢40歳・扶養親族等なし・社保考慮外・税額控除なしの場合の世帯を想定 ①所得税(累進税率5~45%採用) ②住民税(横浜市・所得割10.25%採用・均等割等考慮外) ③国民健康保険(横浜市・10.68%採用・均等割等考慮外) (万円以下四捨五入・その他社保・国保の控除等考慮外の試算) |
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所得金額 (利益額) |
生命保険料控除 + 小規模企業共済 |
所得税の 計算上の 所得 |
① | 住民税の 計算上の 所得 |
② | ③ | ①~③ 合計 |
290 万円 |
- | 252 万円 |
28 万円 |
247 万円 |
25 万円 |
26 万円 |
79 万円 |
290 万円 |
△12万円 △84万円 |
144 万円 |
7 万円 |
134 万円 |
14 万円 |
14 万円 |
35 万円 |
概算節税額 | 44 万円 |
※上記の場合、「住民税の所得」は、「所得税の所得」と税額の計算の所得が、基礎控除33万円(所得税38万円)・生命保険料控除7万円(所得税12万円)と異なりますので、差額分10万円、計算上の所得の金額に差が出ます。
※なお、上記試算は概算額ですので、実際の計算につきましては、必ずご自身で試算くださいますようお願いいたします。
相続税等の節税
生前にできる相続対策としては、相続税の計算上、500万円×法定相続人分の死亡保険金が非課税として取り扱えますので「一時払終身保険」に加入することが有効です。
加えて、不動産を複数人で相続する場合には、生命保険を活用し代償分割するときに、保険金を充当することで争族回避の手段ともなります。
「一時払終身保険」は、①保険金受取人を指定できる②一定金額まで相続税非課税③解約返戻金がほぼ100%という利点が有る一方、解約時には一時所得という取扱いなので、資金に余裕がない場合にはお勧め出来ません。
※代償分割・・・相続人の一部が相続財産を現物で取得し、現物を取得した相続人が他の相続人に対して「代償金」と呼ばれる金銭を支払って調整する方法。
なお、代償分割は相続税の課税対象であるため、贈与税はかかりません。
※現物分割・・・相続財産をそのまま分割する方法。
※換価分割・・・相続財産を売却又は解約して現金化し、一定の金額や割合によって各相続人が取得する方法。
いずれにしても、法人税等・相続税対策として保険に加入した場合、必ず現金支出が伴いますので、節税を意識するあまり資金繰りがショ-トし早期解約にならないよう保険加入時に、資金繰りについて充分に検討する必要があります。
目先の節税が第一ではなく、長い期間での現金収支を第一に考えないといけません。
生命保険を活用した相続対策
- 遺産分割対策(死亡保険金受取人の指定により、争族の回避)
- 納税資金対策(保険金で納税資金の準備)
- 相続税額の引き下げ(生命保険の非課税枠500万円×法定相続人の活用)
一時所得
【一時所得の具体例】
①生命保険契約に基づく一時金
②損害保険契約に基づく一時金
③死亡後3年を越えて支給が確定した退職手当金
④法人から贈与された金品等
【一時所得の計算】
一時所得の金額
={総収入額-収入を得るための支出額-特別控除額(最高50万円)}×1/2
※一時所得は多種にわたり、総収入や所得税の計算方法には十分な注意が必要です。
特に生命保険や損害保険の一時金が複数ある場合は、総収入の計算が複雑ですので、該当しそうな場合にはご相談くださいませ。