会社が副業を禁止にする理由
会社の経営者側の立場から考えてみますと、社員には本業に専念して会社にて最大限の力を発揮して欲しい、支払っている給与以上の仕事をして欲しいといったことや会社のノウハウ等社内情報の流出等の理由等で副業を禁止している会社が多いのが現状です。
平成29年3月、働き方改革実行計画案の発表時には、「副業・兼業を禁止している」企業の割合は77.2%(経済産業省の研究会報告書)という結果でした。
働き方改革実行計画の主な項目
①同一労働同一賃金等非正規雇用の処遇改善
②賃金引上げと労働生産性向上
③罰則付き時間外労働の上限規制の導入等長時間労働の是正
④柔軟な働き方がしやすい環境整備等
上記④の中に「副業等の推進」があり、副業については社外において新たな人脈や情報を得ることにより、それを会社にフィ-ドバックすることで相乗効果が会社と従業員の双方に利益がもたらされるというメリットを強調しています。
今後の方向性としては、厚生労働省のモデル就業規則も改定予定で副業等について「原則容認」とする方向で改定され、推進のガイドラインが示されるようです。
サラリ-マンの副業について
会社で正社員で働いていますと、給与から住民税が天引き処理されます。
副業で収入が増えることにより、天引きされる住民税が増額され、会社の給与計算時に住民税が大きく変動することや会社に天引きすべき住民税の明細が記載されている「特別徴収税額通知書」から会社に判明してしまうこともあります。
なお、都道府県や地方自治体によっては、副業分については別途ご自身で納付する手続きが可能な役所もあるようですが、「特別徴収税額通知書」に給与所得以外の欄にチェックが入っていることで、会社より内容の確認を受けるケ-スもあるようです。
いずれにしても、事前に、会社と副業について話し合うことでお互いの信頼関係を崩さないことが大事です。