世間一般では『残業は当たり前」の時代が長らく続いてきましたが、 最近は繁忙期であってもも ”ノー残業 ” を掲げる会社が多くあります。多忙な時期に限られた人員で時短(時間短縮)に対応するには、どのような工夫をすべきでしょうか。

スキャナ・スマホで電子デ-タ化

ITの発展で、会社経理の実務負担は以前と比べて大きく減りましたが、会社のIT導入具合の状況によっては手間の掛かる作業がまだまだ残っています。

今は、スキャニング・スマホ撮影した証憑データを自動的に仕訳する会計システムもあります。スキャナーでレシ-トや領収証を電子データにできるようになれば、会社の事務負担はだいぶ手聞が省けます。スキャナー導入で書面の電子データ化の流れに乗せ、次いで会社の自計化を図ることが経理の効率化を図るうえで重要です。

クラウド勤怠管理

外出先で実務処理クラウドで勤怠管理し、効率化を図ることができます。クラウドの勤怠管理システムを利用することで社員が無駄な移動時間を削減しましょう。

例えば、会社から1時間程の距離の訪問先での仕事が終わり、次の訪問先のアポイントメントが4時間後だったとします。 一般的には、こうしたケースでは、一旦会社に戻って仕事をすることが多いと思いますが、 勤怠管理システムを運用し、外出先でも仕事ができるように会社からモバイル機器を支給することで、事務所サーバーへのアクセス状況を管理できるような環境を整えれば、会社に戻らなくてもできる仕事をこなすことができます。この場合、上司の目がまったく届かないのも問題なので、勤怠管理の仕組みを整え、クラウド上に訪問記録を残せるようにすることがのぞましいです。

この結果、 1件の訪問先にどれだけの時間をかけ、 どのような仕事をしているのかも、 きちんと把握でき、移動に掛かる時間のロスを、 逆に作業時間に活かせるようになります。

Skype等を利用し通勤時間を完全排除

移動時間のロスの排除は時短を成功させるにあたり重要なポイントとなります。Skype等を上手く活用することで、離れた場所の住所を構える従業員とリアルタイムにデータ共有が図れたり、 お互いの表情を見ながら話ができたりすることができます。 また、Skype等の活用によって移動に関するロスが省けるというメリットもありますが、離れた場所であっても対応できる社内体制を構築していると、遠隔地の得意先への対応体制も整備され、 急な依頼にも、 距離の障害を超えて緊密に対処することができます。

時短の成果を読書に充てる

時短に成功すると、 当然空いた時間をどう使おうかということになります。これまであまり行えなかった業務にも取り組めるようなります。

新規顧客獲得のための営業活動などに力を入れる会社も多いと思いますが、 従業員のプライベー トを充実させ、 趣味の時間を作ることを応援することも良いでしょう。

例えば、 読んだ本の冊数に応じてインセンティブを受けら れるなど、社内補助金制度を創設している会社もあります。時短によって残業代がなくなっても、 形を変えて補助金が受け取れるので、 時短へのモチベー ションも高まります。その効果で、従業員の定着率が向上します。さらに「ノ ー残業」の看板は、 従業員の新規採用にも好影響をもたらします。書は知の宝庫とも言われます。時短によって生じた時間を読書に向けることで、 従業員の知見が広がり、 仕事の質の向上へとつながるでしょう。